会社概要

Microsoft(MSFT)は、Office/Microsoft 365・Windowsといった定番ソフトから、Azure(クラウド)GitHub/開発者向けツールLinkedIn、Xbox(ゲーム)まで「仕事とIT基盤」を幅広く押さえる巨大プラットフォーマーです。
事業の芯は企業の業務を動かすOSで、景気に左右されにくいサブスク型(クラウド型)の売上比率が高いのが特徴です。

近年は、クラウドと生成AIに積極に投資しており、MicrosoftはAzure上でAI関連を広げつつ、Microsoft 365や開発者向けのGitHub Copilotなど、既存プロダクトにもAIを深く埋め込んでいます。

セグメント情報

Productivity and Business Processes

Microsoft 365(商用/個人)、LinkedIn、Dynamicsなど。

Intelligent Cloud

Azureやサーバー製品など。AI需要の恩恵を受けやすい。

More Personal Computing

Windows、Surface、Xbox、検索広告など。景気やゲーム/PC市況の影響を受けやすい一方、広告・サブスク(Game Pass等)で底上げも狙える領域。

業績推移

(単位:百万ドル、EPS/配当は1株あたりドル。年度はMicrosoftの会計年度=6月期)
引用: Microsoft FY2025 年次報告

年度

売上高

営業利益

純利益

希薄化EPS

配当(宣言ベース)

FY2023

211,915

88,523

72,361

9.68

2.72

FY2024

245,122

109,433

88,136

11.80

3.00

FY2025

281,724

128,528

101,832

13.64

3.32

FY2023→FY2025は、3セグメントすべてで増収という強い形。FY2025の説明では、Intelligent CloudはAzureが牽引し、Productivity and Business ProcessesはMicrosoft 365商用クラウドの成長(席数増+1人あたり売上の拡大)が寄与した、と整理されています。

利益面でもFY2025は営業利益・純利益・EPSが伸びています。ただし同時に、AIインフラ拡大の影響でMicrosoft Cloud粗利率が低下した記述もあり、「成長のための投資」をどう吸収していくかがチェックポイント。

株主還元は、FY2025に配当支払い自社株買いの両方を継続(キャッシュフロー上も大きい)している点が特徴です。配当はFY2023の2.72→FY2025の3.32へ増加。

株価と指標

  • 株価(終値):472.85 USD(2026年1月5日時点)
  • 予想PER(Forward P/E):30.03倍
  • 実績PER(Trailing P/E / TTM):34.00倍
  • PBR(Price/Book, mrq):9.79倍
  • 予想配当利回り(Forward Dividend & Yield):3.64 USD(0.76%)

引用:Microsoft Corporation (MSFT) Valuation Measures & Financial Statistics

投資判断とリスク

Microsoftは、クラウド(Azure)とソフトウェア(Microsoft 365)を中核に、年率15%前後の成長を継続しています。FY2025は売上高2,817億ドル(前年比+15%)、営業利益1,285億ドル(+17%)と過去最高を更新。3大セグメント(Productivity & Business Processes / Intelligent Cloud / More Personal Computing)がそろって増収となり、とりわけAzureを擁するIntelligent Cloudが成長の牽引役です。
一方で、生成AI需要に対応するためのデータセンター・GPU等の巨額投資が利益率を押し下げており、「成長投資(AIインフラ)を回収しながら収益性を維持できるか」が当面の評価軸になります。

まとめ

Microsoftは「クラウド×AI」を軸に、既存の巨大プロダクトへAIを乗せていけるのが最大の武器。いっぽうで、投資負担(AIインフラ)と競争環境で、利益率や評価が振れやすい点には注目しつつ見ていきたいです。